2008年9月アーカイブ

【働き/役割】カルシウム(Ca/Calcium)

 近年の食事では不足しやすい。骨のために積極的に摂ろう。

◎1日の摂取基準量:成人男性650mg 成人女性600mg 上限2,300mg

カルシウムは体内で貯蔵カルシウムと機能カルシウムに分かれる。99%が貯蔵カルシウムとして骨や歯に留まり、残りの1%が機能カルシウムとして血液中に溶け込んでいる。機能カルシウムは筋肉を動かすときに使われたり、血液凝固や精神安定のために働く。機能カルシウムが不足すると、骨にある貯蔵カルシウムが放出され、血液中のカルシウム濃度が一定に保たれる。そのため、カルシウム不足が続くと、骨のカルシウムが減り、骨軟化症や骨粗鬆症を引き起こしてしまうのである。カルシウムは腸で吸収されるが、100%吸収されるわけではなく、食品によって吸収率は異なる。牛乳で50%、小魚で30%、緑黄色野菜で20%程度である。近年の食事はカルシウム不足の傾向なので、積極的に摂ろう。

 カルシウムが多く含まれる食べ物・飲み物
  • 干しイワシ
    骨ごとバリバリ食べられる丸干しのイワシは、カルシウムの宝庫。ストレス時の晩酌のお供に。
  • 納豆
    大豆製品はカルシウムとマグネシウムをバランスよく含む食材。とくに納豆には胃腸の働きを助ける酵素も豊富。
  • ヒジキ
    海藻類の中では抜群にカルシウムの含有量が高いヒジキ。食物繊維も豊富なので、ダイエット時は常備食としたい。
  • 小魚
    カルシウム補給のために、魚はできれば頭から尻尾まで食べたい。その点、シシャモは優良食材。
  • イワシみりん干し
    骨ごとバリバリ食べられる、カルシウムたっぷりのイワシのみりん干し。酒のつまみばかりでなく、おやつ代わりに。
  • 木綿豆腐
    筋肉の痙攣を予防するカルシウムが豊富な食材、木綿豆腐。ヘルシーなタンパク源でもある。

【働き/役割】Vitamin C

 コラーゲンの生成に不可欠、美肌を作り出してくれる

◎水溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性100mg 成人女性100mg

皮膚の下層に張り巡らされているコラーゲン。このコラーゲンの生成に不可欠な栄養素がビタミンCである。コラーゲンは細胞の結合を強化して、肌に張りを持たせる役割がある。たま、シミの元であるメラニン色素の生成を防ぐ仕事も担っている。そう、『美肌を保つにはビタミンC』なのである。また、ビタミンCには強い抗酸化作用がある。動脈硬化、心筋梗塞のリスクを軽減してくれる。さらに、このビタミンCはストレスを回避してくれる効果もある。人がストレスを感じると、抗ストレスホルモンであるアドレナリンを分泌して血圧を下げたり、血中の糖質を増やして防御に入る。このアドレナリンの生成で、ビタミンCが多量に消費されるのだ。ストレスの多い現代社会、ビタミンCをしっかり摂ろう。

 ビタミンCが多く含まれる食べ物・飲み物
  • 赤ピーマン
    生野菜だけでなく、さっと加熱すれば補給量が増やせる。
  • グアバジュース
    グアバ1個に含まれているビタミンCは132mgとかなり多い。食欲がないときはジュースなどで補給を。
  • オレンジ
    オレンジをはじめとする柑橘系のフルーツに豊富。朝食抜きが当たり前という人は朝1個のオレンジを。
  • ブロッコリー
    緑黄色野菜の代表格「ブロッコリー」にはビタミンCの他、体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンも豊富。
  • キーウィ
    キーウィに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、靭帯を強化する。捻挫予防に最適。
  • アセロラジュース
    怪我の予防に欠かせないビタミンC。アセロラジュースのその含有量は、食材の中でも随一。

【働き/役割】カリウム(K/Kalium)

 ナトリウムを排泄させ、細胞の浸透圧を調節する

◎1日の摂取基準量:成人男性2,000mg 成人女性1,600mg

体液の主要成分であるカリウムとナトリウム。カリウムは細胞外で、ナトリウムは細胞内で、それぞれ一定の濃度を保つことで細胞の浸透圧を維持している。カリウムの働きはナトリウム量の調整。細胞内のナトリウム濃度が上がると、水分とともに細胞の外へ出す。そして、腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿として排泄させるのである。また、細胞内の酵素反応を調節する役割を持ち、筋肉でのエネルギー作りにも貢献している。カリウムが不足すると体内のナトリウム量が増えて、高血圧を引き起こしてしまう。さらに、筋肉でのエネルギー供給が破綻し、筋力が低下したり、痙攣を起こしたりもする。カリウムは汗とともに体外へ出てしまうので、夏場に運動するときは注意が必要。

 カリウムが多く含まれる食べ物・飲み物
  • 昆布
    昆布はカリウムが豊富な食材。調理用の出汁の素として、また加熱調理で失われやすいので、刻んでそのまま食してもよい。
  • トマトジュース
    トマトジュースに含まれるカリウムには、筋肉の収縮をスムーズにする役割が。朝一杯の習慣に。

【働き/役割】亜鉛(Zn/Zinc)

 新陳代謝を促し、生殖機能にも関与する

◎1日の摂取基準量:成人男性9mg 成人女性7mg 上限30mg

鉄に次いで体内に多く蓄えられているのが、この亜鉛。全身に分布していて、合計で2~4gほどになる。亜鉛の働きは実に多彩。第一に細胞の新生を活発にして新陳代謝を促進させる。次に骨や皮膚の発育を促し、免疫力を高めてくれる。そして、この亜鉛は生殖機能とも関連が深い。女性ホルモンの分泌を活性化させたり、男性であれば精子の生成に欠かせない金属元素なのである。また、舌にある味を感じる味蕾という細胞の形成にも亜鉛は深く関わっている。偏食や加工食品ばかりの食事を摂っていると、亜鉛不足になる。その結果、貧血や味覚障害、皮膚炎などが引き起こされる。また、成長期の子供は成長障害になる場合もある。但し、一度に大量摂取(2g以上)すると中毒になる恐れもあるので注意が必要。

 亜鉛が多く含まれる食べ物・飲み物
  • スルメ
    亜鉛はビタミンAの代謝、コレーゲンの生成に必須。これを豊富に含むスルメはダイエットに有効な低カロリー食材。
  • 岩ガキ
    欠乏状態が続くと、脳の情報伝達が損なわれ、記憶力や学習能力の低下が見られる亜鉛。夏場は岩ガキなどから摂取しよう。

【働き/役割】Vitamin B12

 不足すると赤血球が減少、貧血になる恐れもある

◎水溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性2.4μg 成人女性2.4μg

遺伝物質である核酸のDNAを生成する葉酸。この葉酸を助け、細胞分裂を促したり、神経系の働きを正常に保つのがビタミンB12である。そして、もう1つ葉酸とペアを組んで赤血球の生成を行う役割がある。この役割を担っているためビタミンB12と葉酸は「造血ビタミン」とも呼ばれる。ビタミンB12が不足すると赤血球になる前の細胞・赤芽球が肥大化して、正常に機能しなくなる。そうなると、赤血球が減って貧血を起こすようになるのだ。貧血といえば鉄不足と思う人は多いが、葉酸やビタミンB12不足でも陥ってしまう症状なのである。しかし、ビタミンB12が不足することを、それほど心配する必要はない。腸内の細菌によって体内で合成されるからだ。極端な偏食でもなければ問題ない。

 ビタミンB12が多く含まれる食べ物・飲み物
  • サンマ
    サンマにはビタミンB6、B12が豊富に含まれる。

【働き/役割】Vitamin B6

 タンパク質の再合成に欠かせない栄養素

◎水溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性1.4mg 成人女性1.2mg 上限60mg

身体を作る材料がタンパク質。タンパク質は体内へ入ると、アミノ酸に分解され、再び身体に必要な形に再合成される。ビタミンB6はこの再合成の仕事に欠かせない栄養素である。ビタミンB6をキチンと摂取すれば、タンパク質が有効に使われ、皮膚や髪、そして筋肉などが健やかに育っていく。また、このビタミンB6は神経細胞間で情報伝達に必要な、アドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどの生成にも関わっている。そのため、ビタミンB6が不足してくると神経系の機能が低下して、不眠症やうつ状態になる。さらには、免疫力を高めたり、アレルギー症状にも有効だとされている。水溶性なので余剰分は排泄されるが、1日200mg以上の大量摂取は神経系の障害が起きる可能性もある。

 ビタミンB6が多く含まれる食べ物・飲み物
  • マグロ赤身
    マグロの赤身に豊富なビタミンB6。脂質の代謝に関わるほか、脳の神経伝達物質の合成にも関与している。
  • 鮭(天然)
    天然の鮭にはビタミンB6が豊富に含まれる。定番の朝食のメニューとして、是非取り入れたい。
  • 鶏ささみ
    ビタミンB6は、脳の血流を促したり酸素供給量を増やすGABAの生成にも関わる。鶏ささみなどで補給を。
  • バナナ
    極めて効率のいい糖質源にもなるバナナには、ビタミンB6も十二分に含まれている。トレーニング前後に。

【働き/役割】Vitamin B2

 皮膚、髪の毛、爪、筋肉を新しく作り上げてくれる

◎水溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性1.6mg 成人女性1.2mg

新陳代謝。人の身体は皮膚、髪の毛、爪、筋肉など常に新しいものへと作り変える作業を続けている。この作業で重要な役割を担っているのがビタミンB2である。ビタミンB2はタンパク質、脂質、糖質の分解に関与している。この中でタンパク質を分解する仕事が代謝を助けているのである。また、ビタミンB2は、体内でグルタチオンペルオキシターゼという酵素と一緒になって、過酸化物質を分解してくれる(過酸化物質は動脈硬化や癌に関わるとされる物質)。ビタミンB2が欠如すると、舌や眼などの粘膜部分が機能不全に陥る。これが口内炎や口角炎、眼の充血などを引き起こす。さらに皮膚に吹き出物ができたり、髪がぱさつく。ビタミンB2は体内に溜められないので、積極的に摂りたい。

 ビタミンB2が多く含まれる食べ物・飲み物
  • 鶏レバー
    レバー類に多く含まれているが、最もカロリーが低いのは鶏のレバー。牛肉のヒレ肉にも豊富。あっさりいただきたい。

【働き/役割】Vitamin B1

 酵素と協力しながら糖質をエネルギーに変える

◎水溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性1.4mg 成人女性1.1mg

日本人にとくに重要な栄養素が、このビタミンB1である。なぜなら、ビタミンB1には糖質を分解する働きがあるから。体内で糖質をエネルギーに変えるときに必要なのが酵素。そして、この酵素がしっかりと機能するためには補酵素というのが不可欠で、ビタミンB1はこの補酵素の役割を果たしているのである。米食が中心で体内へ糖質の取り込みが多い日本人にはとても大切なのだ。また、ビタミンB1は脳や神経にも働きかけ、中枢神経や末梢神経を正常な状態に保っている。ビタミンB1が不足すると、神経質になったり、集中力や記憶力が低下する。さらには、食欲不振や筋肉痛、脚気などの状態に陥ってしまう。お菓子やアルコールなど糖質を摂りすぎるとビタミンB1が欠乏してしまうので注意しよう。

 ビタミンB1が多く含まれる食べ物・飲み物
  • 豚赤身
    豚の赤身肉は、代表的なビタミンB1の補給源。豚しゃぶ、生姜焼きなどでさっぱりと。
  • ボンレスハム
    豚肉を原料とするハムは、調理いらずで手軽にビタミンB1が補給できる男子向き食材。
  • ブリ
    ブリはビタミンB1、 B2、B6などを豊富に含むビタミンB群の宝庫。疲労回復作用が期待できるたうりんも。
  • ウナギ
    夏場のスタミナ食として定番のウナギ。ビタミンB1、B2が豊富な食材ということは経験的に知られていたのだ。

【働き/役割】Vitamin A

 皮膚・粘膜の機能を正常に保ち、免疫力の低下を防いでくれる

◎脂溶性

◎1日の摂取基準量:成人男性750μg RE 成人女性600μg RE 上限3,000μg RE

ビタミンAという名前は総称。レチノールやα-カロテン、β-カロテンなど体内でビタミンAに変わる栄養素に対して使われる言葉。レチノールはレバーなどの食品、カロテンは緑黄色野菜などに多く含まれている。ビタミンAの働きは皮膚や粘膜などを正常に保つこと。皮膚や粘膜は、ウイルスなどの外敵から身体を守る役割をしている。ビタミンAの摂取量が少ないと、免疫力が低下してしまう。

 ビタミンAが多く含まれる食べ物・飲み物
  • ニンジン
    β-カロテンは、緑黄色野菜の色素成分。胃粘膜が荒れたときにはニンジン、カボチャなどを積極的に摂りたい。
  • モロヘイヤ
    野菜のβ-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換される。モロヘイヤのβ-カロテン含有量はダントツ。
  • アンキモ
    皮膚や粘膜の健康、骨の発育にも関わるビタミンAは、アンキモに豊富。ときどき摂るとよい。
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